AUTUMN SESSION「親子で村上茶ムリエ講座」開催しました!
- 克久 畑川
- 11月24日
- 読了時間: 4分
秋晴れに恵まれた10月25日、新潟日報みらい大学では、セコム上信越様のご協賛のもと、村上市で「村上茶」と「村上木彫堆朱」の魅力にふれる体験イベント「親子で村上茶ムリエ講座~村上文化体験!お茶と堆朱と武家屋敷~」を行いました。親子で歴史ある城下町・村上の文化に親しむ楽しいひとときとなりましたので、その様子をご紹介します。

◾長い歴史に育まれた村上の文化と産業にふれる
会場は、明治時代に建てられた「三の丸記念館」。かつての村上銀行本店を移築したこの建物は、今では市民の交流の場として大切に使われています。そんな歴史ある場所で、村上木彫堆朱伝統工芸士会 会長であり、小杉漆器店14代目当主の小杉和也さんから、村上の文化についてのお話を伺いました。
「新潟県は広くそれぞれの地域に伝統的な工芸品があります。村上木彫堆朱もその一つです。今日は楽しみながら、村上の魅力を感じてくださいね」とやさしい語り口で語ってくださった小杉さん。そのあとは、参加者みんなで国の重要文化財にも指定されている「若林家住宅」を見学。風情ある町並みや建物に、子どもたちの目もきらきらと輝いていました。
小杉漆器店14代目の小杉和也さんのお話で講座スタート。使うほど艶が増す村上木彫堆朱のことも学びました。
ガイドの相馬ひとみさんから武家屋敷・若林家住宅のお話を聞いていざ見学。若林家住宅は、村上藩の中級武士の武家住宅で、部屋割りが細かく、土間が狭いなど間取りに侍屋敷らしい特徴があるとのこと。こうした中級武士の武家屋敷は東日本では数が少なく貴重とのことでした。村上らしく縁側には鮭が吊り下げられていました!

■お茶のおいしい淹れ方を学ぶ「村上茶ムリエ」講座
いよいよ「村上茶ムリエ講座」がスタート。講師は冨士美園6代目の飯島剛志さん。お茶づくりに情熱を注ぐ飯島さんから、北限の茶である村上茶の特徴や歴史についてわかりやすくお話していただきました。
「積雪のため茶の木の成長は遅いのですが、冬季の光合成が抑えられるため、渋みが和らぎ旨味が増します。今日は村上茶のおいしい入れ方を勉強して、家に帰って味わってくださいね」(飯島さん)。
冨士美園6代目の飯島剛志さん。浅草や静岡で修行を積んだ後、2001年に村上へ戻り「雪国紅茶」や村上茶ペットボトル、高級ボトリングティー、「雪国烏龍」など新商品を次々と開発。製造から販売まで手掛ける茶師(ちゃし)であり、日本茶インストラクターや講師としても活動されています。
最初に日常使いのお茶と高級なお茶の葉の見分け方を学び、いざ実践。湯冷しで湯温を下げ、茶碗で湯量を量り、最後に茶葉は1人分(スプーン山盛り)を急須に入れ、1杯ずつ丁寧に注ぎます。参加者全員がお茶を入れ、おいしい和菓子と一緒に味わいました。茶托はもちろん、村上木彫堆朱です。
「どちらが高級のお茶でどちらが普通のお茶か分かりますか?」茶葉の香りや形状を観察する参加者の皆さん。
まずは講師の飯島さんがおいしいお茶の淹れ方のお手本を示してくれました。湯冷しで湯温を下げ、茶碗で湯量を量り、最後に茶葉は1人分(スプーン山盛り)を急須に入れ、1杯ずつ丁寧に注ぎます。注ぐ時に手首を「クイっ」と返すのがポイントだそうです。
1人2回、お茶を淹れていただきました。テーブルごとにその味を確認してもらいましたので、多い人だと10杯近くお茶を飲まれたかもしれないですね。丁寧な作業にちょっと緊張しながらも、親子で一生懸命取り組む姿が印象的でした。
自分たちで淹れたお茶を、村上のおいしい和菓子と一緒に味わいました。
◾「できた!」の経験を持ち帰って
最後には、参加者全員に「村上茶ムリエ認定証」が手渡されました。「急須でお茶を淹れたのは初めて!」というお子さんも多く、お母さんたちからは「これからは家でも一緒にお茶を楽しみたいです」との声も。体験を通して学ぶことで、文化や伝統がぐっと身近に感じられたようです。
秋の村上で開催した今回の講座は、地域の文化を味わい、感じる、豊かな時間となりました。ご参加いただいた皆さま、講師・関係者の皆さま、ご協賛いただいたセコム上信越さま、本当にありがとうございました。

《参加いただいた皆さんから、感想と写真が届きましたので一部をご紹介します》
■子供が緑茶が好きなのですが、カフェインが心配であまり家で煎茶を入れていませんでした。講座以来、子供が用意してくれるようになり、久しぶりに美味しい緑茶を飲む時間ができ嬉しく思います。子供もひとつできることが増え、とても楽しかったと言っています。

■家庭でお茶を飲むことが多かったですが、美味しいお茶の淹れ方を知りたくて応募しました。教わった通りに家族に出したら、すごく喜んでもらえてうれしかったです。おじいちゃんおばあちゃんにも淹れてあげたいと思います。

■伝統的工芸品「堆朱」のお話や武家屋敷見学等で村上の歴史を少し感じる事が出来ました。「茶ムリエ講座」ではお湯の温度と茶葉の関係性を教えていただき、美味しいお茶の淹れ方の実践。認定証も頂けてとても嬉しかったです。

■村上茶がとてもおいしかったです。


































































